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コマクサの不思議な生態 その1

◇◇コマクサの不思議な生態◇◇

 「高山植物の女王」と呼ばれるコマクサは良く知られていますが、
 このコマクサには不思議なことがたくさんあります。
 長年趣味で栽培していて気が付いたことを挙げてみましょう。

◆自生地は
  3000メートル級の高山であることはご存知のとおりですが、
 コマクサは、他の植物が生えないような礫地(ガレ場)を好んで生息します。
 そこは水分や栄養分が豊富といえるような場所ではなく、
 一般的な植物の生育にとっては厳しすぎる環境と言えます。
  コマクサは「孤高の花」なのか?・・・

◆コマクサ同士の仲間喧嘩
  コマクサは、他の植物と一緒に生えることを極度に嫌います。
 なぜそうなのかは分かりませんが、趣味栽培では低地であることが
 ほとんどですので、鉢の中にはありとあらゆる雑草が生えます。
  すると、コマクサはうまく育ってくれません。
 しかも、コマクサ同士が一緒に生えていても同様で、互いに淘汰し合います。
  要するに、仲間喧嘩して強いものだけが残ります。雑草は強健ですから
 コマクサに負けるはずはありません。

◆用土(礫)が動く
  コマクサの自生地であるガレ場では、
 根を張れる用土は表面の礫からずいぶん下の方にあり、
 しかも大雨や雪崩などで礫は移動するような過酷な条件です。
 普通の植物はそんな場所では生育できないばかりか、
 仮に種子が入り込んでも発芽すらできないのであります。

◆コマクサの根
  コマクサの根は見かけによらず非常に長く、40〜50cmにもなります。
 この長い根で礫の下の用土をしっかり掴み生きています。
  さらに、
 礫が動くことをあらかじめ想定しているかのような面白い現象を見せます。
  それは、礫が動いて根が切れると、
 それが刺激となって新たに新芽を形成することです。

◆狂い咲き
  コマクサが咲くのは、自生地で7月中旬ころです。低地で栽培して
 いるものは、それより1ヶ月も早く咲きます。
  ところが、今まで述べたコマクサの生態を逆に利用して、秋に
 コマクサを咲かせることができます。いわば「狂い咲き」なので
 ありますが、開花時期をずらすのではなく、二度咲きが可能になります。
  私が経験した二度咲きで、最も遅く開花したものは11月でした。

◆◆「狂い咲き」を意図的にやることは、何の意味も無いと思われる
  かもしれませんが、稀に自生地ではコマクサが秋に咲いている
  のを目撃することがあります。高山植物の中でも、とりわけ厳しい
  条件を好むコマクサ・・・何となく哀愁を感じませんか?
   高山植物は寒さに強いと思っている人は多いと思いますが、
  コマクサは意外にも「寒がり」で、厳しい凍結は禁忌なんです。
  栽培するときの失敗例は凍結です。・・・えっ!何で
                           つづく

投稿者 yamanohana : October 1, 2004 04:12 PM