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ヒメギフチョウとウスバサイシン(その1)

◇◇ヒメギフチョウとウスバサイシン(その1)◇◇

 春の女神と言われている「ヒメギフチョウ」も産卵を終え、
今は、幼虫が盛んに食草のウスバサイシンを食べて日ごとに成長
しています。
 さて、このヒメギフチョウとウスバサイシンですが、観察して
みると面白いことに気が付きます。

◆ヒメギフチョウについて
  ヒメギフチョウはアゲハチョウ科の蝶で、大きさは両翼を
 広げても5〜6cmくらいです。
  モンシロチョウよりひとまわりほど大きい程度の小型のアゲハ
 です。分布は日本の限られた地方のみで、主に北海道と東北、
 それに中部日本地方だけに生息しています。

◆ウスバサイシンについて
  ウスバサイシンはウマノスズクサ科の草で、中部地方から
 北海道にかけての深山に生息しています。

◆食欲盛んな幼虫
  ヒメギフチョウの幼虫は、ウスバサイシンの葉しか食べません。
 ウスバサイシンの自生地では、群生して株立ちになっている
 ことは稀で、ほとんどはまばらに生えて2〜4枚程度の葉を
 付けている程度です。
  早春に羽化した成虫は、このウスバサイシンの葉裏に産卵しますが、
 緑白色で光沢のある小さな卵を10個〜15個くらい一箇所に
 まとめて生みます。ですから、幼虫は孵化してからしばらくは
 一枚の葉裏に集団で生活しています。
  幼虫が小さなうちは、食べる葉の量も少なくてすみますが、
 3齢幼虫ともなると一匹あたりの食べる量が多くなるため、
 幼虫は集団を解いて単独で生活するようになります。
  2〜4枚の葉は、瞬く間に無くなってしまいますから、幼虫は
 地上に降りて別のウスバサイシンを食べに行きます。

◆哀れなウスバサイシン
  ヒメギフチョウの幼虫は最初、葉だけを食べていますが、
 葉が無くなると茎や花までも食べてしまいます。
  話が前後しますが、ウスバサイシンは新芽が伸びはじめる頃、
 すでに蕾を用意していて、葉が展開すると同時に開花します。
  まるで、「葉も花も食べてね」と言っているようです。

◆興味深いこと
  ヒメギフチョウの卵が産み付けられたウスバサイシンは、
 2週間もすると丸裸になってしまい、幼虫の姿も見られません。
  それでも、ウスバサイシンは枯れることなく、翌年も元気に
 芽を出します。そればかりか、周りに沢山の実生苗が・・・・・
                         (つづく)

投稿者 yamanohana : June 1, 2006 05:03 PM