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ヒメギフチョウとウスバサイシン(その2)

◇◇ヒメギフチョウとウスバサイシン(その2)◇◇

 ヒメギフチョウの幼虫は、サナギになるまでの間にウスバサイシンの
葉を一匹あたり6〜7枚も食べてしまいます。
 ウスバサイシンにしてみれば大変迷惑な害虫ということになりますが・・・

◆野生のウスバサイシン
   ウスバサイシンの自生地を見ると、一株一株がまばらに生えており
  大きな株立ちや群生といった状況にはなりません。
   ところが、同じ仲間で、ウスバサイシンに良く似たフタバアオイは
  群生することが一般的です。
   野生のウスバサイシンはほとんど単独株ですから、一株あたりの
  葉の数は2〜4枚程度であることが普通です。

◆幼虫の数
   ヒメギフチョウは一度に10〜15個の卵を産みます。
  しかも、一箇所にまとめて産み付けます。
   仮に10匹の幼虫がいたとすると、全部がサナギになるためには
  ウスバサイシンの葉が60〜70枚も必要です。株数にすると、
  20〜30株ということになります。
   当然のことながら、幼虫は株から株へ移動しながら食べていきます。

◆ウスバサイシンは絶滅するか?
   ヒメギフチョウに捕りつかれたウスバサイシンは、葉はもちろん
  茎や花までそっくり食べられ、丸裸にされてしまいますが、
  不思議なことに枯れることなく、翌年も元気に芽を出します。
   しかも、子株を伴って前年より勢いが増してきます。これは一体
  どういうことでしょうか?

◆受益と共益
   ヒメギフチョウにとって、ウスバサイシンはなくてはならない草ですが、
  ウスバサイシンにとってもヒメギフチョウは必要な昆虫なのでしょうか?
   自然界の営みは、絶妙なバランスのもとに成り立っていることが多く、
  「絶滅」と「異常繁殖」は隣り合わせの関係と言えるかもしれません。

◆◆人間も自然の中で生かされている一員である以上、恩恵を受けるかわりに
  何か貢献するものがなければいけません。
  それは、人間にとって都合のよい自然環境の整備ではなく、
  自然にとって都合の良い環境整備であるべきです。

投稿者 yamanohana : July 1, 2006 05:05 PM