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似てるけど違う、アヤメとカキツバタ

◇◇ 似てるけど違う、アヤメとカキツバタ ◇◇

『いずれアヤメかカキツバタ』と言われるように、
両者は非常によく似ています。
ところが面白いことに、これらには歴然とした違いがありますが、
皆さんはお分かりですか?

◆アヤメの仲間

 アヤメの仲間にはいろいろな種類があります。
アヤメは漢字で「菖蒲」と書きますが、
「菖蒲」はショウブとも読みますよね。
でも、ショウブはミズバショウなどと同じサトイモ科の多年草で
アヤメ科ではありません。
 ショウブの花は、アヤメのそれとは似ても似つかぬ姿をしています。
ショウブは良い香りがするので、
端午の節句などには「菖蒲湯」をたてたりしますからご存知の方も多いはず。
 一般的にショウブと言っているアヤメ?は「ハナショウブ」で、
漢字では「花菖蒲」と書きます。でも、ハナアヤメとは誰も読みません。
 アヤメとハナショウブの花は形がそっくりですから区別は難しいですね。
一方、カキツバタもアヤメ科の多年草で、
漢字では「杜若」とも「燕子花」とも書きます。
カキツバタもハナショウブと同様に、
花はアヤメそっくりで、見分け難いものです。
 さらに、アヤメ科にはシャガ(著莪)やイチハツ(一初)をはじめ、
外国からの園芸種(ジャーマンアイリスなど)を含めると、
とても種類が多くて簡単には覚えられません。

◆アヤメの特徴

 アヤメは水辺の湿地帯などに生えていると思っている人がいますが、
実は比較的乾燥した丘や草原などを好み、湿地帯には見られません。
 アヤメの花弁には基部に黄色地の網目模様があり、
このことから「綾目:あやめ」という和名が付けられたようです。
また、葉の形が剣に似ており、揃って並ぶことから
「文目」・・・(筋道が整っている様)とも言います。
 アヤメ科の花で、花弁基部に網目模様があるのはアヤメだけで、
カキツバタやハナショウブにはそれがありません。
また、アヤメの花は紫色で、他の色はありません。
 ワープロで漢字変換すると、アヤメは菖蒲となってしまい
「綾目」や「文目」にはなりません。
ややこしいですが、アヤメはショウブではないのに菖蒲であり、
どうも花菖蒲と混同されてきたようです。

◆カキツバタの特徴

 カキツバタは湿地など水辺に生えるアヤメ科の多年草で、
アヤメより花が大きく
花弁の基部から先端にかけて白色から淡黄色の斑紋がありますが、
網目模様はありません。
 花色は紫か青紫で、アヤメより丸みを帯びた幅広の花弁が特徴です。
アヤメとの決定的な違いは、湿地に生えていることです。

◆ハナショウブの特徴

 ハナショウブも湿地など湿った場所を好む性質があるため、
カキツバタと混同されやすいのですが、
カキツバタより花が大きく、花色が豊富です。
紫や青、白、絞り模様など様々です。
黄色のハナショウブもよく見かけますが、
これは「キショウブ」と言って別種のようです。
 ハナショウブの花弁は縁が波打っていることが多く、一見派手に見えます。
 アヤメやカキツバタとの決定的な違いは葉にあります。
ハナショウブの葉は、アヤメやカキツバタのように薄っぺらな葉ではなく、
中心部が盛り上がった、やや厚みのある葉です。
 この他、ハナショウブには湿地帯から草原まで幅広い環境に適応している
「ノハナショウブ」漢字では「野花菖蒲」もあって、さらにややこしくなります。
ノハナショウブはハナショウブの原種と言われており、
花の大きさはハナショウブよりやや小型です。

◆◆どうです?
アヤメとカキツバタ、
さらにはハナショウブなど違いがお分かりいただけたでしょうか?
普段何気なく見かけるアヤメ科の花にも、いろいろあって面白いものですね。
シャガやイチハツ、ジャーマンアイリスなどについては、
紙幅の都合もあって記しませんが、
調べてみると新しい発見があるかもしれません。

投稿者 yamanohana : August 1, 2006 05:06 PM